よくあるご質問・お問合せ
よくあるご質問・お問合せ さくらクリニックへよくお問合せいただく、ご質問内容をまとめました。

初めての方

健康保険証を使った場合、病名などの医療機関での診療情報は保険組合(保険証に必ず記載されています)に医療機関の作成する診療報酬明細書として伝わります。しかし個人情報は通院されていることを含め、当院ではご本人の同意なしに会社や他者に開示することはありません。保険組合からご勤務先への医療情報開示に関しては、ご勤務先と保険組合との間で様々な規定があるかと思いますので、ご勤務先または保険組合に直接お問合せください。なお、保険を使わず自費受診される場合は、保険組合に知られることは勿論ありません。

当院は、初診の場合30分単位での予約制をとっており、待ち時間をできるだけ短縮できるように努めております。時間帯によって混み具合が異なりますので、受付にご相談ください。また再診の場合でも、突然ご来院されて診察をご希望される場合には当日の受診はお受け出来ないことや、診療時間を変更された場合には受診可能でもかなりの時間お待ちいただくことがありますので、ご了承ください。

うつ病や神経症、パニック障害などの患者さんが多いです。誰でも心の病にかかる可能性はあり、様々な年齢と社会的立場の方が来られています。病気であればなるべく初期の段階で治療が始められると、より早く、より良い効果が出ますので、早期の受診をお勧めいたします。

さくらクリニックと同じ医療法人桐葉会グループの木島病院(貝塚市)はもとより、大阪府内の大学病院、総合病院のほか全国の病院へのご紹介をいたします。

心療内科の診察は問診が中心になります。どのようなことでお悩みかだけではなく、これまでの生活環境が大事な場合も多く家族を含めた人間関係などを原則的におうかがいします。また心理検査をすることもあり、初診時にはかなりの時間がかかることがあります。治療法はお薬による治療と、医師による精神療法(お話をおうかがいすること)が中心となります。

病気について

日頃から自分の心身の疲れに注意することが大切です。疲れたと思ったら充分な休息をとり、気分転換、細かいことを気にし過ぎないなど、自分にあったストレスケアを心がけることが大切です。疲れは憂うつな気分やイライラするといった「こころの不調」ばかりではなく、眠れない、頭が痛い、だるいといった「からだの不調」として出ますので、我慢せず早めに医師に相談してください。また、一度うつ病になった場合は、再発予防のために症状がなくなってからも医師の指示に従って充分な期間の服薬を続けることが大切です。服薬を規則正しく続けていても病状が不安定になる場合は、仕事の負荷や、人間関係の不調などを見直し、問題解決を図ることが大切です。同じような状況下で病状が不安定になることを繰りかえす場合は、認知行動療法などの精神療法を薬と一緒に実施することも効果のある場合があります。

健康な場合は憂うつな気分になっても短期間で自然に消えてきますが、うつ病による気分の低下は健康な場合の憂うつに比べて何倍も重く、長く続きます。うつ病では脳内の神経伝達物質が機能不全を起こしているので、健康な時の憂うつな気分と違い、治療の対象となる「病気」です。憂うつな気分が2週間以上続く場合にはうつ病である可能性がありますので、早めに診察を受けることをお勧めします。

SADとは、「社会不安障害(Social Anxiety Disorder)」という病気です。大勢の人の前で話をしたり、よく知らない人と話をする時など人から注目される場面で「恥ずかしい思いをするのではないか」と過剰な心配をし、強い緊張や不安、恐怖、紅潮、発汗、震え、動悸、どもる、下痢、腹痛などの症状が表れます。また、このような症状を経験すると、「また起こるのではないか」という不安(予期不安といいます)から人に注目される場面を避けるようになり、会社に行けなくなるなど結果的に社会生活に支障をきたします。現在では脳内の神経伝達物質のバランスが崩れ、脳内神経細胞の機能障害がおこっていると考えられていますので、薬による治療が必要な病気です。性格の問題だとあきらめずに、一度ご相談ください。

薬について

吐き気、眠気、だるさなどの抗うつ薬の副作用は、うつ病の身体症状と似たものもあり、うつ病の症状なのか、薬の副作用なのか、分かりにくいものがあります。また、薬の種類によっては、効き始めるまでに10日~2週間くらいかかり、副作用が効果よりも先に出るものがあるので、自己中断せず必ず主治医と相談してください。また、薬は神経伝達物質に働いているので、急激に中断すると、不安や悪心、吐き気、手足のしびれ感などの離脱症状が生じることがありますので、副作用がおこった時には副作用なのかどうかも含めて主治医に相談し、適切な対応をとってもらいましょう。

うつ病は環境とその方との相互が関係して起こります。環境が変わらないのに薬だけ飲めば病気が良くなるのだろうか、という疑問はほとんどの方が持たれます。うつ病の薬はその方の脳に働き情報伝達をスムーズにして病気の症状を改善させます。そして病気の症状の改善に伴い、環境とその変化に対して適応している能力が戻ってきます。その方が健康なときには、環境への適応能力が充分に働いていたのですから、適応能力の回復がうつ病を克服していく一番の力で、同時にうつ病の薬は適応能力を発揮させるような状態にするともいえます。また薬による治療だけでなく、病気となって適応できなくなった環境から一時離れるという休職や休養も重要です。

最近のうつ病は昔と比べて症状が軽くなったといわれており、「軽症うつ病」ともいわれます。しかし、症状が軽くなった一方で長い間病気であると気づかず受診までの時間が経過し慢性化している場合も多く、充分な治療をしないと再発が多いといわれています。そのようなことから、薬は治療を開始して少なくとも半年から1年は続けるべきであると考えています。また、パニック障害では実際のパニック発作が起こらなくなっても発作が起こるのではないかという「予期不安」がなくならないと、発作からはなかなか離れられません。「予期不安」が完全になくなり、薬を飲み忘れても発作も「予期不安」も起こらない状態まで改善させることが必要です。

多くの心の病気に薬がかなり有効です。脳の中には脳細胞が情報の伝達の上で重要な役割を果たしますが、その情報伝達の一部としてドパミンやセロトニンなどという物質が重要な役割をします。それらの物質を神経伝達物質と言いますが、薬は神経伝達物質の調整に働いて情報伝達をスムーズにし、病気の症状を軽快させるとともにその方の環境に適応する能力を引き出します。そして気分が改善されるとともに環境への適応能力が発揮され、病気を乗り越えることができるようになるのです。心の病気の原因はまだまだ解明されていませんが、症状を改善させる薬は見つかっており、薬の作用から病気の原因が推定されたりします。使用する薬としては精神安定剤や睡眠導入剤、抗うつ剤などです。「安定剤は作用が強い」、「いちど飲み始めると止められない」とよく言われる方がいますが、経験のある医師のもとで使用すれば安全です。当クリニックでは治療にご協力いただけるよう薬の作用と副作用、またご不明な点に関するご説明も充分にいたしますのでご安心ください。

復職支援専門プログラムについて

復職支援専門プログラムには、あがり症の方をサポートするプログラムもご用意しております。主治医やスタッフのサポートを得ながら、復職支援マネジメントプログラムというストレスレベルの低い集団生活に徐々に慣れた後に、職場といった集団生活へステップアップしていくことを目指していただきますので、最初から自信がなくても大丈夫です。

当院の復職支援専門プログラムは治療の一環として位置づけられております。病状が相当改善していないと復職支援専門プログラムに参加し1日を過ごすことが出来ません。そのための症状の回復には薬物療法が必須です。復職支援専門プログラムに参加出来るレベルの症状に回復させる治療をするために、転院していただいております。また、復職支援専門プログラム参加後に症状の変化があった場合にも早い対応が必要ですので主治医を変更していただいております。したがって、転院をしていただけない場合には復職支援専門プログラムへの参加はお断りしております。

復職支援専門プログラムに通うためには、少なくとも週2日の参加が可能であることや、一定のリハビリテーションにより復職が見込まれるといったことが条件です。そのためにはまず規則的な生活が出来ていることが参加の最低条件となります。また、上で述べたように症状が回復していないと復職支援専門プログラムで1日を過ごすことが出来ません。このような条件が整っていればすぐに参加することも可能ですが、ほとんどの場合少なくとも1ヶ月程度はこの期間が必要です。

復職してすぐに再発させないためには、復職支援専門プログラムを利用しながら充分に症状を回復させておくことが最も重要です。うつ病の回復期間には個人差がありますので、個々の体調によって2ヶ月~数ヶ月と利用期間は大きく異なります。休職期間が定められている以上期間も勿論大切ですが、再発予防の観点から充分に回復するまで通っていただくことが望ましいと考えています。復職支援専門プログラムに参加しても、遅刻をしたり欠席をするようでは意味がありません。規則正しく参加し、週5日間通える期間が当分続かないと復職して仕事をするレベルとは言えません。

当院の復職支援専門プログラムとは、うつ病や不安障害等で現在会社を休職中の方が、復職するためのプログラムです。1人で図書館に通ったりするだけでは対人ストレスがないだけでなく、復職準備性を自覚することは難しいものです。そこで当院の復職支援専門プログラムでは、さくらクリニックまでの通勤訓練、病気や服薬、療養についての教育、その他対人交流やコミュニケーションのトレーニング、認知行動療法やキャリア教育等を受けていただくことで、単なる服薬と休養だけによる休職とは異なった、効果的なプログラムを提供しております。

リワーク・プログラムではオフィスワークを中心に、認知行動療法やキャリア教育などの心理プログラム、アサーショントレーニング等のグループワークや当院では最新鋭のパソコンもご用意し、より職場を意識したプログラムを受けていただきます。

家族の方

うつ病は、脳内の神経伝達物質の機能不全のためにおこる気分の病気と考えられています。ご本人がやる気をいくら出そうとしても出ない、元気を出したくても出ないというつらい症状が続く病気です。うつ病には自分を責める症状もあり、「周りに心配をかけると悪い」と思い、一見元気にふるまうこともありますが、周りの人が見た以上にとてもつらい病気だという点をご理解ください。ご家族には頑張りたくても頑張れない、といううつ病の特徴を理解していただくことが最も大切です。また、判断をすることが負担になることもあるので考えや決断を求めないようにすることも大事です。ご本人の訴えにただうなずくだけでもご本人の気持ちは安定してきます。

診療の内容はその方の個人的な情報ですので、医師はそのことを他の方にお話しをすることは原則として禁じられています。したがって、ご家族といえどもお話しは出来ないことになっています。ただし、ご本人と同行されそのことに対し同意がいただける場合か、または同意書でご本人の同意を確認できる場合には口頭でお話しをいたします。ご家族以外の場合で例えば職場の上司の方などでも同様です。

その他

医師には守秘義務がありますので、他の人には話しにくいことでも安心してお話しください。プライベートな事柄など全てを話さなくてはいけないというわけではもちろんありませんが、症状に関連すると思われることは、より詳しくお話をうかがうことで適切な治療が可能となります。診察を重ねていくうちに、症状が悪化する時の出来事などをうかがうことで、ストレスの原因を主治医がつかめる事もあり、ご本人にとっても治療上、また再発予防上とても大切なことです。